たくさんの自由帳

Kotlin/JSでサイトを作って公開する

投稿日 : | 0 日前

文字数(だいたい) : 2714

夜勤明け (のなんでも出来そうな気分の中) Kotlin/JSを初めて触ったら面白かったので記事にする。

本題

残りの日数を数えるWebサイトをKotlin/JSで作ります。
これなら簡単に作れそう。

Kotlin/JS #とは

KotlinコードをJSにトランスパイルする。
JSみたいにDOM操作とかも出来る。

IDEAを開き新規プロジェクトを作成します

追記 2023/12/26

なんか画面が変わって作り方も変わってしかもよく分からなくなってるのでこっちも見て下さい。
https://takusan.negitoro.dev/posts/kotlin_js_fix_javascript_mediarecorder_webm_seek/

Gradleを押して、Kotlin DSL build scriptにチェックを入れ、Kotlin/JS for browserを選択します。

Imgur

名前とかは適当に入れてください。

Imgur

生成後しばらく待ちます。

起動する

IDEA右下のTerminalをおして、以下のコマンドを入れます。

./gradlew run --continuous

これはホットリロード付きで開発サーバーを起動するコマンドです。勝手にブラウザが起動するはずです。

初回起動時は、ファイアウォールが許可するか聞いてくるので許可してあげてください。

無事ブラウザにHello Worldが出てれば成功です。

Imgur

index.html を書き換える

src/main/resources/index.htmlindex.htmlになります。

scriptタグを移動

<script>タグ<body>タグの下に移動させます。
これをしないと多分DOM操作時にぬるぽ吐きます。

<!DOCTYPE html>
<html lang="en">
<head>
    <meta charset="UTF-8">
    <title>CountdownKotlinJS</title>
</head>
<body>
 
</body>
 
<script src="CountdownKotlinJS.js"></script>
 
</html>

適当にUIを作る

<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
 
<head>
    <meta charset="UTF-8">
    <title>CountdownKotlinJS</title>
</head>
 
<style>
    .title {
        font-size: 30px;
    }
 
    .subtitle {
        font-size: 20px;
    }
 
    .card {
        width: 50%;
        margin-left: auto;
        margin-right: auto;
        margin-bottom: 10px;
        border-radius: 5px;
        padding: 10px;
        box-shadow: 0 2px 5px #ccc;
    }
 
    .divider {
        border-top: 1px solid #ccc
    }
</style>
 
<body>
 
    <div class="card">
        <p class="title">カウントダウン</p>
        <div class="divider"></div>
        <p class="subtitle">日付の選択</p>
        <p align="center">
            <input type="date" id="date_input">
            <input type="button" id="calc_button" value="残り日数計算">
        </p>
        <div class="divider"></div>
        <p class="subtitle">残り</p>
        <p align="center" class="title" id="countdown_text"></p>
    </div>
</body>
 
<script src="CountdownKotlinJS.js"></script>
 
</html>

Kotlin

とりあえず日付を取得するまで

import kotlinx.browser.document
import kotlinx.browser.window
import org.w3c.dom.HTMLInputElement
 
fun main() {
 
    // 残り日数表示要素
    val countdownTextElement = document.getElementById("countdown_text")!!
    // ボタン
    val calcButton = document.getElementById("calc_button")!!
    // 日付入力要素
    val dateInputElement = document.getElementById("date_input")!! as HTMLInputElement
 
    // ボタン押したとき
    calcButton.addEventListener("click", {
        // 日付取得
        val dateString = dateInputElement.value
        window.alert(dateString)
    })
}

日付を入れてボタンを押したらアラートが出ると思います。

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日付計算ライブラリ

別にJS標準のDateを使うって手もある。

今回はdayjsを入れようと思います。
Kotlin/JSでもnpmからライブラリを入れることが出来ます。

build.gradle.ktsに書き足します。
日付ライブラリといえばmoment.jsですが、今回はdayjsを使います。軽いらしい?

plugins {
    id("org.jetbrains.kotlin.js") version "1.5.10"
}
 
group = "io.github.takusan23"
version = "1.0.0"
 
repositories {
    mavenCentral()
}
 
dependencies {
    implementation(kotlin("stdlib-js"))
 
    // 日付計算
    implementation(npm("dayjs", "1.10.6"))
 
}

JSのライブラリをKotlinで使う

JSは動的に型をつけますが、Kotlinでは静的に型をつけます。
普通に考えるとJSライブラリが使えないように見えますが、Kotlin/JSにはdynamic型が用意されています。

これを使うとJSみたいに書くことが出来ます。なおこれを使うとKotlinNull安全等の恩恵が受けれなくなるのでKotlinで書く意味・・・?

/** dayjs読み込み */
@JsModule("dayjs")
@JsNonModule
external fun dayjs(): dynamic

残り日数計算

を含めた完全版です。

import kotlinx.browser.document
import org.w3c.dom.HTMLInputElement
 
/** dayjs(コンストラクタあり)読み込み */
@JsModule("dayjs")
@JsNonModule
external fun dayjs(d: dynamic): dynamic
 
/** dayjs読み込み */
@JsModule("dayjs")
@JsNonModule
external fun dayjs(): dynamic
 
fun main() {
 
    // 残り日数表示要素
    val countdownTextElement = document.getElementById("countdown_text")!!
    // ボタン
    val calcButton = document.getElementById("calc_button")!!
    // 日付入力要素
    val dateInputElement = document.getElementById("date_input")!! as HTMLInputElement
 
    // ボタン押したとき
    calcButton.addEventListener("click", {
        // 日付取得
        val dateString = dateInputElement.value
        val countdown = dayjs(dateString).diff(dayjs(), "day") as Int
        countdownTextElement.textContent = "残り $countdown 日"
    })
}

これで残りの日数を表示できます。やったね。

Imgur

書き出す(ビルド)

ターミナルに以下のコマンドを入力すことでHTMLを書き出すことが出来ます。

./gradlew browserWebpack

build/distributionsに書き出されます。

Imgur

ホスティング

今回はNetlifyにホスティングして公開します。

とりあえずGitHubに公開する

ここから出来ます。

Imgur

Netlifyで公開

ビルドコマンドのところを空白にします。
おま環だろうけど、Netlifyでビルド出来なかったのでGitHub Actionsでビルドして、結果だけNetlifyに公開するようにする。

ビルドしないように設定を変更します。Site settingsからBuild & deployをおし、Stop buildsします。

Imgur

GitHub Actions の前に

リポジトリの設定を開いて、Secretsを開きます。
この中に、必要な値を保存しておきます。

NETLIFY_AUTH_TOKEN

Netlifyのアカウント設定へ進んで、Applicationsの中のPersonal access tokensまでスクロールして、New access tokenを押して払い出してもらいます。

NETLIFY_SITE_ID

これはさっき公開したサイトの設定へすすんで、Site informationの中のAPI ID:の値です

こんなふう

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GitHub Actions を組む

リポジトリのActionsを選択して、set up a workflow yourselfを押して作成します。

Imgur

そしたら以下コピペ

# 参考にした。thx!:https://qiita.com/nwtgck/items/e9a355c2ccb03d8e8eb0
 
name: Netlify
 
on:
  push:
  workflow_dispatch:
 
jobs:
  build:
    runs-on: ubuntu-latest
 
    steps:
      - uses: actions/checkout@v2
      
      # 権限の変更
      - name: Grant permission
        run: chmod +x ./gradlew
      
      # HTML書き出し(ビルド)
      - name: Making html
        run: ./gradlew browserWebpack 
      
      # Netlifyにデプロイする
      - name: Upload netlify
        run: npx netlify-cli deploy --dir=./build/distributions --prod
        env:
          NETLIFY_AUTH_TOKEN: ${{ secrets.NETLIFY_AUTH_TOKEN }}
          NETLIFY_SITE_ID: ${{ secrets.NETLIFY_SITE_ID }}

できたらCommitしてActionsへ移動して見てみます。

作業進行中

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終わったらNetlifyで公開したサイトのURLを開いてます。無事開けたら成功です。

終わりに

完成品です:https://countdown-kotlinjs.netlify.app/
ソースコードです:https://github.com/takusan23/CountdownKotlinJS